弟子が師匠に尋ねる。
「どうやっても、今の辛さ不安が頭から離れません。どうすればいいでしょうか」
「いくつかの方法がある。まずは、一つだけ教えよう。」
それは、考えすぎから起っている。
考えて答えのないところを巡ってしまうからだ。
不安なことや辛いことは、わからないことから起きている。
わからないことから起きているのだから、考えてわかることはない。
だから、今は辛いけれど不安だけれど、一回考えるのをやめようと切ってしまう。そして、後でゆっくり落ち着いてかんがえてみることだ。
今、その場でわからないのに考えようとする。だから、余計に感情が乱れてしまう。
弟子が師匠に再度尋ねる。
「仰る意味はわかりますが、どうやって考えるのをやめるのでしょうか」
「人間は同時にいくつものことを考えることはできない。だから、一旦自分が悩んでいることを認めよう。そして、できるだけ別のことを考えるのだ。」
「ありがとうございます。」
多くの場合、苦しみや辛さは、「わからないこと」からおこっています。
だから、「わからないんだ」ということをまずは、自分自身に言い聞かせてみると、ふとした時に、その辛さを忘れている瞬間があると思います。